2005年07月08日

シビアな問題のちょっとした調査

シビアな問題のちょっとした調査
 
このちょっとした調査は、話題の珪藻土建材『はいからさん 』の発表会に参加できなかった仲間から以前僕に質問があり、調べたものです。
 
この件については口に出さなくても気にしている地場工務店や設計事務所さんなども、きっといらっしゃるんじゃなかろうかと思い、ブログで公開することにしました。
 
内容には当該商品の関係者に教えていただいたことも含まれています。
またこの調査は本格的ではなく、あくまで『ちょっとした』調査なので不備もたくさんあると思います。 (だからあんまり突っ込まないで下さいね…)
 
まずあらかじめお読みいただく前に・・・
結晶性シリカのじん肺と肺がんへの影響 』について
各自お調べ下さい・・・  いきなり突き放しちゃいました(笑)
でもそこまで詳しく説明してる時間がないことをどうぞご理解下さい。
 
問題は珪藻土建材がIARC(国際がん学会)で言うところの『グループ1の結晶性シリカ』に該当するか? という点です。
 
説明しやすいように話しをいくつかに分けましょう。
 
(1)珪藻土はシリカです。
   しかも珪藻土建材といわれるものは全て焼成しています。
     ですからハッキリ言って全ての珪藻土建材は・・・・
   結晶性シリカを含んでいます。
 
(2)しかし焼成した珪藻土が直ちにグループ1の結晶性シリカである
   とは言い切れません。
 
(3)なぜなら無機質の物質がじん肺や発ガン性物質となる場合、
   その形状・形態が問題だからです。
    ひとくちにシリカといっても色々あり、例えば砂糖にも角砂糖もあれば
   粉砂糖もあるのと似ていますね。

 
 

以下に各項目について補足を加えます。
 
(1)珪藻土建材は全て焼成しています。
   焼く事によって珪藻土はその多孔質である性能をアップして、
   色を出すことも可能になります。
   違う例ではみなさんがお飲みになっているビールなどの濾過装置
   に利用されている珪藻土も同様です。 もともと非結晶シリカである
   珪藻土は、焼成され結晶性シリカとなります。
 
(2)結晶性のシリカとひと言でいっても我々の身の回りの自然石や
   セメントなど無数の物質に二酸化ケイ素つまり結晶性シリカは
   含まれています。(あるいはシリカそのもの)
   それらすべてがIARCのグループ1に該当すると判断するのは
   かなり無理があると思います。(私見)
 
   結晶性珪藻土を含む全ての身の回りの結晶性シリカを検証する
   事が望ましいのでしょうが、それは可能でしょうか?
 
(3)無機質の物質がじん肺や発ガン性物質として機能する場合、
   その形状・形態が一番問題になると言われています。
 
    そのことは発ガン性物質であるアスベストやガラス繊維などの形状が
   ささくれだっていることからも推測できます。
     物質が肺の中にいったん入ると刺さったまま人体から出てこれない
   のですね。
 
   翻って珪藻土の場合、その形状はささくれだっていないので
   体内で停滞する事はちょっと考えにくいのではないでしょうか(私見)
 
(3')仮に焼成した珪藻土が人体へ影響を与えると仮定しても、
     結晶性シリカの問題は『粉塵』の状態でのこと。
     粉塵ではなく完全に固形化した塗り壁の状態になっている珪藻土
   が人体に影響を与えることができるでしょうか?
 
     自然に壁から粉になって剥がれていかないとも限りませんが、
   例えば硬度が圧倒的に高い「はいからさん」などの場合は、かなり
   その心配も少ないと思われます。
 
     念のため完全に硬化した珪藻土を紙ヤスリなどで研磨するのは
   避けたほうが賢明かもしれませんね。
     また施工時や解体時はマスク着用したほうがよいでしょう。
   それはなにも珪藻土に限ったことではありませんが(笑)
 
 
今のところ結論めいた事は言えませんが、このような問題提議がある以上、施主や施工者に対して、判明している事実と判明していない事実をよく理解させた上で、販売・採用する姿勢が望ましいと思います。
 
ああそれともうひとつ、話しをすり替えるわけじゃありませんが、シリカの粉塵という意味では珪藻土建材よりはるかに危なそうなもの が平気で使われていますよ・・・
 
よ〜く冬になるとテレビの宣伝で耳にすると思いますが・・・
皆さんご存知の『シリカ配合スタッドレスタイヤ 』です(笑)
あれの末路はこれ以上ないような粉塵ですから・・・
み〜んな吸ってますよね、誰も気にしてないみたいですが・・・
このことはネットでも引っ掛かりません。
でも知ってる人は知ってます(笑)
 
いずれにしても物質が人の健康へ与える影響については判らないことだらけ です。(物質だけではありません、例えば電磁波など・・・)
結晶性シリカがたまたま問題になっているだけで、人間に判っていることなど星の数ほどある問題のほんの一握り でしょう。
いや、指先程度かも・・・

 
以上、ちょっとした調査でした。
みなさん少しはお役に立ちましたか?
 
では最後に一瞬だけご協力を! プチッとー☆
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松江のアレルギーフリーリフォーム佳境に入ってきました。 ランキング応援クリックよろしくお願いします→無垢の木どっとこむ さて、本日から「はいからさん」の施工に入りました。 和室のビフォー「じゅらく壁」だったところです。 仕上げを剥ぎ取ったプラスタ
アレルギーフリーリフォーム実況【無垢の木どっとこむ】at 2005年07月08日 11:59
この記事へのコメント
こりゃまた難しいレポートですね!
無視したいけど無視できないもんね・・・
いまの段階では不用意なコメントはやめときますが、こっちでも研究してみますね。

本日、リフォームにおける「はいからさん」の施工方法についてアトピッコハウスの技術班と現地打ち合わせ行いました。
まだまだ未知数の部分ありますが、そのポテンシャルの高さには魅力を感じずにはいられない材料であることには違いありません!
Posted by じょうだい@無垢の木どっとこむ at 2005年07月08日 12:08
はじめまして。

今日のシビアな問題は難しすぎてわかりません。

でも、建築中の実況中継(?)は建築用語にカナまでふってあって素人のわたしにもわかりやすいブログです。
家を建てるときの参考にさせて頂きます。
完成まで楽しみに拝見させていただきます。


「はいからさん」には皆様一目ぼれのようですね。

Posted by たまたま at 2005年07月08日 12:44
ナベさん、すばらしい。
Posted by 仙台七夕 at 2005年07月08日 15:06
じょうだいさん、こんにちは!
僕も『無視したいけど無視できない』のが本音です。
難しいんですよね・・・このへんの問題は。
でも、健康的な住まいを目指すなら、住宅が人の健康へ与える影響を深く学ばないわけにはいかないわけで・・・
じょうだいさんも何か判ったら教えて下さい!
Posted by 渡辺@ただいま建築中! at 2005年07月08日 19:57
たまたまさん、ようこそいらっしゃいました!
業界の人以外でこのブログにコメントをいただけたのはもしかしたら初めてかもしれません(笑)
今日の内容はほとんど業界の人向けの内容でしたのでちょっと難しかったでしょう。
すみません。
でもそんな記事にコメントを入れてくれて本当に有難うございました。
普段の内容をお褒めいただきまして・・・カナをふった甲斐があったというものです(笑)
建築現場でどんなことが繰り広げられているのかフルオープンにして皆さんに知っていただくのがこのブログの使命。

これからも社長のアキヒコともども頑張りますのでどうぞ応援お願いしますー☆
Posted by 渡辺@ただいま建築中! at 2005年07月08日 20:06
仙台のトムクルーズ化学者柏倉さん、こんにちは!
そうか、仙台は七夕祭りでしたね!

これからも「ともに」シビアな話題を避けずに問題提議してゆきましょう!
Posted by 渡辺@ただいま建築中! at 2005年07月08日 20:09
渡辺さん こんにちは。私が知らないと思って、TBまでしてもらい感謝です。実は、一年前に武藤さんの小冊子読んでいます。でも、あのことはすっかり忘れていました。うやむやにせず、真実を明らかにすることが、ユーザーのためには大切なことですね。もし、害のあるものなら売るべきでないと思います。今日の永田さんのブログの内容と一緒ですね。
Posted by 大島建材店 at 2005年07月08日 20:55
大島さん、こんにちは。

昨日すがじいのブログのコメント欄にこの件への問題提議をされている方がいらっしゃったもので、
はいからさんを薦めている立場上、この件を見て見ぬふりもできなかったものですから。
いちおう、大島さんと後藤さんにTBをいれさせていただきました。
恐縮です。
Posted by 渡辺@建築中! at 2005年07月08日 22:29
なべさん、難しい問題ですね。
電磁波は米国では問題になっているけど、日本では行政は無関心です。
私も勉強不足ですので、協会に問い合わせております。
Posted by 失敗しない家づくりを! at 2005年07月08日 23:52
電磁波ですか・・・
これも見えないだけに無関心になりがちですね。
電磁波については新井さんのブログが今熱いですよ!
Posted by 渡辺@建築中! at 2005年07月09日 11:18
いつも詳細な内容の記述、驚きます。そしてありがとうございます。

弊社社長のほうが、こういう複雑な内容を得意としておりますが、ちょっと私がダウンしておりまして‥。確かに、天然素材=健康ということではありませんが、ビールのろ過材としての使用期間はそう新しくはないので‥。回答はちょっとお時間をいただけますか。スミマセン。

Posted by アトピッコハウスMrs.アン at 2005年07月10日 15:22
Mrs.アン、いらっしゃいませ!
コメント有難うございます。

今回の記事は決して関係者の回答を期待しているものではありません。
というより、御社に質問してお聞きした内容がかなりの部分含まれていますので、むしろ当社と弊社の共同見解ともいえるわけです。

だからあまり気にしないで下さいねー☆
Posted by 渡辺@ただいま建築中! at 2005年07月11日 09:26
なべさん、こんにちは。
住環境測定協会にも問い合わせをしましたが、なかなか難しいですね。医学界でも因果関係は研究中ですし。

アスベストの発ガン性ですが
針状結晶?張りのように長い物が肺などに刺さり
長年経つとそこがガンかする。
と言うことのようです。(原因の一つとして)

と協会からコメントを頂きました。
人体に長く留まっていると害をもたらすようです。
珪藻土についてもしばらくデータ収集に時間がかかるようです。
Posted by 失敗しない家づくりを! at 2005年07月12日 14:56
漆原さん、熱心に各方面への聞き取りご苦労様です!
アスベストが人体へ滞留する点が原因の大きなひとつだとすればその他の物質もその形状からある程度推測できそうなものなのですが・・・
この件はよほど因果関係がハッキリしない限りは白黒だせませんね。(責任の所在)
誤解を恐れずに言えば西洋医学などその程度のものと僕は割り切っています。

生きていく以上全て自己責任なわけですが、その判断の一助になる情報を提供し続けられればと思う次第です。
Posted by 渡辺@ただいま建築中! at 2005年07月12日 20:30